キャバ嬢のなつみちゃんに、
視線を使った、気持ちの読み取り方を教えてみた。
もうひとり、僕のテーブルについた女の子に、
実際使ってみたら、「あ、すごい」って喜んでもらっちゃった。
うふふ。
これで、まずはアドバンテージ。
今度は、なつみちゃんを妄想させるにはどうしよう・・・って考えたいたら。
「なつみちゃん、お願いします」
黒服さんが呼びにきちゃった。
せっかく、うまくいきかけていたのに。
こういう時は、あせらず、対策を練る。
あ、なつみちゃんは指名しておいたから、
戻ってくるはずなんだ。
そこで、いない間にちょっと下準備。
まずは、残った女の子にこんなことを言う。
「なつみちゃんて、感じいい娘だね」
「ええ、人気あるんです、彼女」
「あ、やっぱり。はまる男、多そうだね」
「うふふ」
「そういう僕もはまってしまいそう」
こんな会話をする。
話の中心は、なつみちゃんのこと。
いないときに、彼女の話をする。
これって、効くんだよね。
なかなか。
彼女が戻ってきたとき、
ふたりが仲良くなっている。
そうなると、彼女の気持ちがクールダウンする。
ところが、いないときに、彼女の話しかしないと、
戻ってきたとき、彼女に対して協力をしてくれる。
明確になつみちゃんファンだと分かっているからね。
そうなると、後が簡単だから、
なつみちゃんの話だけをしていた。
おっと、そうじゃない。
ひとつだけ。
なつみちゃんの妄想を生み出す種も準備しておいた。
それが、この会話。
「なつみちゃんが帰ってきたら、やって欲しいことがあるんだ」
「なになに?」
「僕が、ほら、分かるでしょ、って言ったら、
うんうん、わかったぁ、って言ってね」
「あ、さっき、なつみちゃんが言っていたように、ね」
「そうそう」
「面白そう」
こんな下打ち合わせをしておいて、
なつみちゃんが返ってくるのを待つ。
「お待たせでしたぁ」
「待ってよん」
ま、最初は普通にお話をする。
「なつみちゃんって人気あるんだね」
「そんなことない。今日はたまたまなの」
なんて話をちょっとして、いよいよ、仕掛けをする。
「ちょっと、なつみちゃんに聞いてもいいかな」
体を彼女の方に向けて、真剣な顔で言う。
「うん」
「あのさ。正直に答えて欲しいんだけど・・・
恋人っているのかな?」
「えっ、いないよ」
ここで表情をいきなり崩して、もうひとりの女の子に言う。
「分かった?」
「分かった、分かった!」
「でしょ、でしょ・・・なかなか使えると思わない?」
「ええっ、何?何?」
「ただの心理読み取りテスト。分かりやすいでしょ」
「うん」
「ええっ、何が分かるの?気になるっ」
うふふ。
妄想作戦成功。
なつみちゃんは、何をされたのか気になって仕方ない。
なんだろう。
どんな表情をしたんだろう。
そんなことを考えてしまうんだ。
今度は、なつみちゃんひとり対僕ともうひとりの女の子って関係にする。
すると、こっちのグループはふたりで喜んでいる。
何か分からないけど、なにかされた。
ちょっと不安で気になる。
この状態で、その不安を無視して話つづける。
すると、自然に妄想がどんどんと広がってしまう。
妄想っていうのは、別に直接、あなたが関係することでなくてもいい。
この場合は、「何をされたんだろう」って妄想が入る。
これだけで、なつみちゃんはいろいろ考えて、
テンションがあがって、気持ちがハイになっていく。
その状態を作った僕に対して、関心って気持ちを持ってしまう。
妄想ついでに、なつみちゃんにもうひとつ、
妄想をさせる仕掛けをしてみた。
その話は、次の号で。

