「あんな男、ふっちゃえ!ふっちゃえ」
「そうなんだけどね・・・駄目なの」
「なんで?見た目はいまいちどころじゃないし、
妙にセコイとこあるじゃない。
その上、浮気なんて、ありえなくない?」
「そうなんだけどね」
「あー、なんかもやもやする!あんな男のどこがいいの?」
正直わかりません。
私も彼女が言うことが正しいと思います。
でも、駄目なんです・・・彼から電話があると、
急いでおめかしして、彼の待つホテルへ・・・。
なんでだろう。
どうして、こんなに好きになってしまったのかな。
彼と知り合ってから、どんなにいい男が近くにいても、
どきどきしなくなってしまった。
彼じゃないと駄目。
理屈じゃないの、彼が好き。
ひとを好きになるってそういうことじゃないの?
僕が彼女、サエコさんに会ったとき、
そんな話を僕にしてくれた。
僕はその話を聞いたときから、なんか妙な感覚を感じてしまった。
そう、彼のなにか、そう、彼女の心を判らないように、
彼に都合のいいようにいじくりまわしているような・・・。
サエコさんから彼の話を詳しく聞くと、その思いはどんどんと
大きくなっていった。
そう・・・彼は確信犯だ。
彼女から聞いた彼の発言と行動、それでいろいろと妙な部分が
あるのがわかってきた。
残念ながら、どうしても彼女の記憶だけだと、
本当の彼の考えが読みきれない。
都合のいい女にさせられてしまっているので、
どうしても彼の行動が美化されてしまっている。
「これは、本人に近づくしかないな」
なぜ、僕がそんなに彼に興味を持ったのか。
それは、彼ではなく、彼が持っているテクニックが、
あまりに鮮やかで、どうやってそんなテクニックをマスターしたのか、
それを知りたいと思ってしまったからだ。
「すごいっすね。サエコさん、完全にあなたの虜ですね」
「そうかな。そんなこともないじゃないの?」
「いやぁ、本当のこと言ってもいいですか?
サエコさんって、美人で一緒にいると楽しいタイプじゃないですか。
どうにかお近づきになりたいなぁと、思って彼女が喜びそうな話を
いろいろとしたんです。
でも、駄目でした。彼女、なにか話をしていても、
結局はあなたの話になっちゃうんです・・・私の入り込む隙間なんてない」
「それはそうかもね」
たぶん、このとき僕の表情をあなたが見ていたら、
僕の目がキラリン☆と光り、口元が微妙に上がったのに気づいたはずだ。
よし、彼につけいる隙を見つけたぞ。
彼をおだて倒して、喜ばせて、彼の使ったテクニックに近づく。
本当のことを言うと、そんなことがうまくいくとは到底思えなかった。
彼は、人の心を自分の思いのままにできる方法を知っている人。
僕が使う、普通の対人テクが効果を発揮するとは思えない。
ところが、そうじゃなかった。
僕がおだてると簡単にいい気持ちになって、何でもしゃべる。
おかしいなぁ、こんな単純な人にサエコさんを夢中にさせるテクが
あるはずがないと疑問がわきあがってきた。
だけど、彼がバックから取り出した1枚のDVDを目にしたとたん、
何もかも分かってしまった。
彼は、女性だけを思い通りにできるテクがあるだけで、
それも、DVDに従っただけで、彼自体はたいしたことはない。
そう、すべてはこの1枚のDVDに入っている。
そう分かったとき、なんとしてもそのDVDが見たい、そう強く願った。
しかし、そのことは彼にも伝わってしまったようで、
DVDを簡単に渡すって話にはならない。
結局僕は、彼をキャバクラ接待をするって条件で見せる約束になった。
キャパクラ接待・・・ふたりで8万9千円もかかってしまった。
でも、全然惜しくはない。
そのDVDがあれば、僕も彼みたいにサエコさんみたいな美人を
セフレにして、彼女にホテル代すら払わせて、一晩中好き勝手ができる。
彼から、DVDを借り出したとき、私は有頂天になっていた。
しかし!
しかしだ・・・僕が甘かった。
「それでは出会い編はこのあたりで終わりになります。
次のDVDでは、デート編をお伝えしまう」
やられた!
なんと、そのDVDは4枚組みだったのだ。
1枚だけでは効果を発揮しない。
それを知って彼は、キャバクラ接待をさせたのだ。
「えっ?もう一枚見たいの?
あー、そういえば、あのときの樹里ちゃんかわいかったよなぁ」
そうくると思った。
彼が言うがままに結局4回のキャバクラ接待。
使った総額34万7千円。
それでも、その価値はあったといえる。
何度もDVDを見て、やるべきことを理解した私は、
樹里ちゃんをセフレにしたのだ。
いやぁ、彼が気に入っているという理由だけで、
ターゲットにしてしまったけど、かわいいし、よく気がつくいい子。
そんな子が今や僕にぞっこん。
「なんだ、その日、仕事か残念だなぁ、別の人を誘うよ」
「えー、そんなぁ。仕事はかぜって言って休むから」
「仕事はちゃんとやらなきゃ駄目だよ。無理すんなって」
「仕事なんかどうでもいいの。あなたと一緒にいたいの」
そんな状態の彼女をゲットできた。
それも、彼女だけじゃなくて、いいなぁと思った女なら、
自分のセフレにできる可能性がある。
そう思ったら,34万7千円が高いものだとは感じていなかった。
しかし・・・しかし。
その4枚のDVDがインターネットで売られている、
それも、たった1万3千円で!
それを知ったときは、怒りくるった。
彼は1万3千円で手に入れたものを34万7千円の
キャバクラ代にしてしまったのだ。
もちろん、34万7千円分の価値がないとはいわない。
あなたには、そんなあいつに儲けさせる必要はない。
たった1万3千円と、13日のスケジュールを使って、
どんな女の子でもセフレにする方法がすべて紹介されている
このDVDう枚組みを手に入れてほしい。
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