その時、僕は一生のうちで一番後悔した。
なぜ、いままで聞こうとしなかったんだろう・・・
いやいや、なぜ、聞かずに済ましてきたんだろう・・・
本当は、答えは分かっていた。
「彼女に彼氏がいると知りたくなかったから」
そう、僕が今、すごく後悔しているのは、
心から愛してしまった彼女に「彼氏がいる」と
彼女の口から聞いてしまったのだ。
知りたくなかったけど、知ってしまった。
それも、彼女の笑顔が見れないなんて、
どう考えても耐えられないようになってから。
遅すぎる・・・彼女のことをあきらめるには遅すぎる。
そもそも、彼女に会ったのは半年前。
行きつけの親父さんがやっている居酒屋でだ。
そのお店は、値段は安いとは言わないが、料理にこだわりを持った親父さんが作る
つまみがうまくて、部屋に帰ってもただ寝るだけ私にとって、
いつも帰りに寄るのが当たり前の場所だった。
そのお店に、親父さんの姪っ子だという彼女が働くようになって、
その店に行く理由がもうひとつできた。
「あ、ヒロさん。お疲れ様」
そう、彼女が一言、最高の笑顔でそう言ってもらえるだけで、
会社でどんな嫌なことがあっても、一瞬ですっとんでしまうんだ。
「こんな女の子を彼女にできたらなぁ」
いつも、そんな妄想を抱くようになっていた。
「お帰りなさい」
彼女が待つ部屋に帰っていく。
そうなったら、もう寄り道なんてすることはない。
仕事だって、しゃかりきになって終わらせて、
彼女と一緒にいる時間をちょっとでも増えるようにがんぱる。
もちろん、そんな話は自分の妄想でしかおきない。
だから、いつも彼女のいるお店に寄り道をしている。
ところがである。
彼女の「お疲れ様」の一言と笑顔が見たくて、そのお店に行ったのに
待っていたのは、いつもと違う彼女。
いつもは、お店に入ると彼女から発する元気な声と笑顔が飛び込んで
くるのに、その日は彼女はいるけど、表情がさえない。
「どうしたの?」
僕は、いつものビールを持ってくる彼女に、つい、聞いてしまった。
「ごめんなさい。ちょっと心配なことがあって・・・」
ちょうどその日はお客が少なくて、僕ともうひとつの常連の
おじいちゃんしかいない。
僕はいつもカウンターの一番奥、ビールサーバーがおいてある横に
座っている・・・もちろん、その日も・・・。
彼女は、僕の横に立って話始めた。
「あのね。彼が入院しちゃったの」
ショックだった・・・彼が入院した!・・・彼が!・・・彼が!!!
この瞬間、僕は後悔してしまった。
彼がいること・・・それを聞くことを避けてきたこと。
いるんじゃないかなとおもいつつも、その話題に触れなかったこと。
ものすごく後悔した。
彼がいると分かっても、自分の気持ちが引き返すことができないところ
まで来てしまっていた。
彼女が好きなのは別の男で、僕のことはただの店の常連のお客としか見ていない。
そう分かっても、彼女のことを好きで好きで好きで・・・愛してしまっている。
どうしようもないのに、じうとようもないくらい好きになってしまっている。
つらかった。
その日、彼女は彼の話をずっとしていた。
僕はただ、だまって聞いていた。
いや、ただ彼女の話が通り過ぎていった・・・僕の心の中を。
次の日から僕は彼女の店に行くのをやめた。
苦しかった・・・彼女に会えないことがじゃなく、
彼女に会わないと決めたことが苦しかった。
同じ苦しさだったら、彼女がお店を辞めて会いたくても
どうにも会えないほうがどれだけ楽だろう。
会いたいと思えば会える・・・それなのに会わないと自分で決める。
「いいじゃないか、会いに行けば」
もうひとりの僕がそうささやく。
同時にもうひとりの僕が反論する。
「よせよせ。会ったところで彼女の心は別の男のものさ」
苦しかった。
会えない苦しさと会わないと決めた自分に対する苦しさ。
苦しくて苦しくて苦しくて。
ちょうど一週間・・・ちょうど一週間経ったとき。
彼女に彼がいると知ってから一週間経ったきと。
僕はいままで考えたことがない考えを持った。
「こんなに苦しいなら、とことん苦しい状況に飛び込んでやろう」
僕はいままで、人を好きになることを逃げてきた。
「いいなぁ」と思っても、その人が自分のことを好きになってくれると
思えないと、あっさりとあきらめてきた。
だから、女性と付き合ったのは、相手から好きになられたときだけ。
今回みたいにつらいとこまでいったことはなかった。
今回みたいにあきらめようと一週間会わないだけで、
つらくて狂いそうになることはなかった。
「こんなに苦しいなら、とことん苦しい状況に飛び込んでやろう」
とことん苦しい状況。
そう、彼がいると分かった上で、彼女に自分のことを好きになってもらう。
失敗したら、きっと完全にあえなくなってしまう。
それならそれでかえって楽になる。
実は、彼女が今の彼よりも僕のことを好きになる。
そんな、ごくごくかすかな希望を持つ、理由がある。
あるのは、自信じゃない・・・ただの理由。
僕には、ある知り合いがいる。
いや、正しくは知り合いの知り合いだ。
その彼は「略奪愛の天才」と呼ばれている。
そう、今の僕では彼女の気持ちを彼じゃなくて、
僕に向けさせるなんて、どうしたらできるのか全然わからない。
でも、「略奪愛の天才」の彼なら、絶対知っているはずだ。
それが僕のかすかな希望だ。
「その彼女の彼氏さんは、今も入院しているのかな?」
「ええ。事故で一ヶ月は入院が必要と言っていたから、
きっと入院していると思います」
「彼女はどう思っているんだい?」
「そりゃ、もうすごく心配しているようで。
夜もよく眠れないくらい彼のこと思っています」
「ほう、それは・・・付け入る隙があるじゃないか」
「ええっ!」
びっくりした。
知り合いのつてをたどって、一回だけ聞いた
「略奪愛の天才」の人と話ができることになった。
そして、今の状況をちょっと話しただけで、
彼は「略奪愛」に必要なことを教えてくれた。
違いすぎる・・・僕がいままで考えてきたとこは何だったのだろう。
彼のことを思って心配で寝られない彼女。
どう考えても、つけいる隙なんてあるとは思えないじゃないか。
誰でもそう思うものだと思っていた。
でも「略奪愛の天才」の言うことは違っていた。
「彼女は彼に会いたくてしかたないんだろう。
心配で寝られない夜はさ」
「そりゃ、そうでしょう」
「もし、病室に忍び込めるなら忍び込むことくらいすると
思わないかい」
「ええ」
「でも、そんなことはできっこないんだ、現実にはね」
「ええ」
「彼に会いたい・・・彼と会えないは本当に寂しいと思っている、
そうじゃないのかい」
「たぶん・・・そう」
「会えない寂しさ・・・そこに付け入る隙があると思わないかい?」
会えない寂しさにつけこんで、そこに僕の存在を滑り込ませる。
それは簡単なことだった。
今、お店に行って、彼女のつらい気持ちを聞いてあげればいい。
実際一週間前はそれをやった。
そのときは、彼女の話を聞くのがつらかった。
彼女の彼に対する想いを聞くのがつらかった。
「でもさ。それを聞くのが彼女を略奪するための
手段だと思ったら、できないかい?」
できる。
つらくはない。
少なくても、会いたくてでも会うともっとつらくなる。
そんな悶々と苦しんだ一週間に比べれば、
「もしかしたら、恋人になれる」
そんなはかない希望があるだけで、つらくなんてない。
次の日から僕は、彼女の入院中の彼を想う気持ちを
悪利用して、僕の存在を彼女の心の中に植え込む行動をスタートした。
ながながと僕の今の恋人と付き合うきっかけになった体験を
聞いてもらいました。
「そんなの興味ない」と思った人も多いと思います。
でも、もしかしたら、同じような経験を過去に体験した人も
いるんじゃないかなと思っている。
もしかしたら、「大好きな女の子に彼がいる」なんて人も
いるかもしれない。
そう思って、僕の昔話を聞いてもらいました。
僕がやった当時の彼ならの略奪の方法。
その時教わった、「略奪愛り天才」の考え方、行動方法。
その後に、僕が興味を持って、もし、彼女の当時の彼が入院していなかったら、
どうやって略奪をしたらよかったのか。
もし、彼女が居酒屋の店員じゃなくて、一緒に仕事をしている
後輩の女の子だったら・・・。
いろんなケースを「略奪愛の天才」の彼に、それこそ、根堀り葉堀り聞いた。
元々は、必要なことしか話さない彼だけど、
僕には、しつこく彼に聞く理由がありました。
「僕と同じように、好きな女の子に彼がいる」
そんな人に僕と同じようになってほしい。
もう、彼がいる、ただそれだけ。
本当は、あなたの方がふさわしいとしても、
たまたま、会うのが遅かっただけ。
ただ、タイミングがよくなかっただけ。
それだけで、あきらめてしまうのをなんとかしてあげたい。
彼女をあきらめようとして本当につらかった気持ち。
そして、略奪愛の行動をしてから一ヵ月後、彼女から
「彼よりあなたのことが気になってしかたない」
そういわれて、本当にうれしかった気持ち。
同じ気持ちになってもらうチャンスを手渡したい。
そう思う気持ちが、彼にしつこくつきまとう原動力になった。
最初はめんどくさそうにしていた彼も、
最後には積極的に協力してくれた。
そして、できたこれ。
「略奪愛!彼氏もちの女の子をあきらめず、あなたの恋人にする方法」
これを。
もし、あなたが好きな人に彼氏がいるなら。
これを手渡したいと思います。
「彼氏がいる女の子」がターゲットなら、
どんな状況でも対応できるだけの行動方法を盛り込みました。
同時に、多くの男が間違ってしまうポイント。
「きっと彼女はこう思うに違いない」
今のあなたと彼女の気持ちの動きの解釈を正しく
略奪愛に向かうように調整します。
解釈を間違えると、彼女の心はあなたのものにはなりません。
正しい状況の解釈と、その解釈にしたがって導き出される
略奪愛の行動マニュアル。
これがあれば、彼女の心があなたに向かう可能性が
飛躍的に増大します。
ただし。
このマニュアルは、彼氏持ちの女の子を好きになってしまった人だけに
読んでもらいたいと思います。
好奇心とか、「知っておこうか」みたいな野次馬的な気持ちで
手にすることはやめてください。
協力してくれた「略奪愛の天才」の彼にも、
そして、本気で彼の考え方をまとめた私にも失礼なことなので。
彼氏持ちの女の子を好きになってしまった、そんな「あなた」だけに
読んでもらいたいのです。
⇒ 略奪愛!彼氏もちの女の子をあきらめず、あなたの恋人にする方法