「だからさぁ、カワユク、ぉで始めるワケ」
「なるほど~、そういうことかぁ。
うーん、難しいな」
「そう?普通に書くとそうなるんだけど」
「でもさ、じゃなんでここは半角カタカナになるの?」
「なんでって・・・その方がバランスいいじゃん」
「・・・バランス?こんなにガチャガチャなのに?」
「ひどーい。何それ?だいたい女子高生のメールの書き方なんて、
何に使う気よ」
「えっ?あぁ。実はさ、気になっている女性がいてさ」
「ま、まさか!兄ちゃんがそんなメール打つワケ?
ありえない、やめてよね。
もし、そんなメール尾送ったら兄弟の縁切るからね」
「・・・」
もちろん、わかってはいたさ。
女子高生のメールを真似するなんて無理。
だいたい。りそんなメールを彼女に送ったら、
300%嫌われるって。
でもさ。
携帯メールがうまいって考えたら、
妹の真紀しか思いつかなかったんだ。
仕方ないから、妹からメールの書き方を聞いてみようと・・・
そしたら、ドツボにはまった。
心配しなくても大丈夫。
そんなメール、送るのは無理。
だいたい彼女は女子高生でも女子大生でもないし。
彼女は仕事で知り合った方。
今はOLだっていうけど、学生時代は有名ファッション誌の
読者モデルをしていたんだって。
ソッコーで携帯アドレスを聞いて、メールをしたんだけどさ。
反応が薄いというか・・・社交辞令というか。
ちゅんとレスが返ってくる。
でも、どうみても気持ちが入ってないんだよね。
「骨付きカルビのおいしい焼肉屋さんみつけてさ。
ほら、前会ったとき、焼肉好きって言ってたよね」
「骨付きカルビ!食べたいっ。
今度つれていってくださいね」
「本当?じゃ、今週の土曜はどうかな?」
「ごめんなさい。その日はちょっと・・・」
最初はこんなやりとり、すごくうれしかった。
もしかしたらデートができるかも・・・
なんて思っていた。
でも、何度誘っても、「その日はちょっと・・・」と
いう返事ばかりだから、彼女の気持ちはもうわかっている。
社交辞令なんでしょ。
「天野さんって優しいからモテるでしょ」
「そんなことないですよ」
「そんなことあるって。全然モテない」
「うそうそ」
彼女ってさ、本当に持ち上げ上手。
メールをしていると、なんか本当にモテる気になってしまう。
でも、調子に乗ってデートに誘ったりしても、
必ず断られてしまう。
もちろん、直接断ることはしないけど、
何かしら予定が入っているんだよね。
だんだんと彼女の気持ちがわかってきた。
嫌われたくはないけど、別に興味を引かない男。
それが僕のポジション。
うー、それが分かったとき、正直、萎えた。
もう、彼女にメールするのやめようと思った。
でも、なんだかんだ言ってまたしちゃうんだよね。
社交辞令だと思っても、彼女のメールだけで、
なんか元気でちゃう僕がいる。
完全なメルトモ、そこから出たいも思われないメルトモ。
うーん、まいったぁ。
どうしたらいいのか。
想いあまって、とうと妹に聞いてしまったと言うわけ。
女性が喜ぶメールについてをさ。
聞いた相手が間違っていた。
じゃ、誰に聞いたらいいのかな。
考えて、思いついたのがインターネットで探すこと。
携帯メールの書き方がうまい人はネットの中にきっといる。
そう思って、探しまくったんだ。
そうしたら・・・みつけてしまった。
無料レポートだったんだけど、
女性の喜ぶメールの書き方を教えている女性が。
ただ、残念だけど、その無料レポート、
ターゲットになっている女性が、イメージが違う。
返信がない女性じゃなくて、返信はあるんだ。
その後が知りたい・・・どういうメールを送ったらいいのか。
その無料レポートを書いた女性なら、
きっと分かるんだろうなぁ。
そう思ったら、なんとしても彼女の知恵を借りたい。
そう思ってしまった。
無料レポートにあったメールアドレスに、
お願いをしてみた。
今、自分が陥ってしまっている状況。
あつかましいと思いながら、知恵を借りたいというお願い。
そもそもの相手の女性の話。
いつもはメールというと数行で終わってしまうんだけど、
このときだけは、なんとしても彼女に協力してほしくて、
メールを書いてみた。
一回書いて、失礼なとことか、おしつけがましいとことか。
よくない箇所はないかチェックして、ちょっとでも気になる部分は
書き直しをする。
できあがったメールを見て愕然とした。
「なんだこのメールは!
全然返事したくないぞ、自分でも」
メールを書くのが苦手なのを実感した。
今度は、もう一回書き直し。
こうなったら、思っていることを正直に書くこと。
礼儀的にはどうだろう・・・そういうことは気にすることはやめた。
だって、礼儀にのっとるとつまらないメールにしかならない。
それが分かってしまったから。
だから、思っていることを直接書く。
その上で、失礼じゃない言い回しとか、
恐縮してお願いしていることを書くとか。
とにかく、彼女にすがりたい。
そう思って、メールを書いて、出した。
送信ボタンを押すときは、パソコンに手を合わせてから、
彼女からのレスがありますように・・・ポチッ。
そしたら、なんと30分後にレスが来た。
それも、「会ってお話を聞かせてください」なんて。
おおっ、びっくり!
なんて思ったとおり、いやいや、思ってもいないくらい
うまく行ってしまった。
早速、日時の設定をして、彼女とスタバで会うことに。
「もし、嫌じゃなかったら、その彼女とのやりとりのメール
見せていただけるかしら」
会ってみて彼女は、びっくりするくらい綺麗な人。
それも、上品な話し方で、完全に僕は飲み込まれてしまった。
もっとも、恋しちゃうタイプかと言うと、
僕のタイプじゃないんだけどね。
かわいい子が好きだから、美人系の彼女はいいなとは思うけど、
それだけ・・・おっと、僕の好みかどうかは関係な人だった。
とにかく、社交辞令しか返さない僕の想いの人に対する
メールを相談しなきゃ。
「これが一週間前の僕の送ったメールです。
で、その返事がすぐきて・・・」
順番に最近のメールやりとりを見てもらう。
もっとも、最近でも三ヶ月前でもあんまり変わらないメールの
やりとりしかしていないからね。
「なるほどね・・・社交辞令ですね」
「そうですよね。その繰り返しなんです。
なんとか、メールでデートに誘える方法って、
ありませんか?つながりはメールしかないので・・・」
そういうと、彼女は僕のことをじぃーっとみた。
えっ?なになに?
タイプじゃないけど、美人にじぃーっと見られるとドキマギしちゃうよね。
そしたら、彼女、にこっと笑った。
「いい方法ありますよ」
「本当ですか?」
「それでは、ふたりでメールを作りましょう」
彼女が協力してくれるなら、
もう百人力、どんなデートに誘うメールにしたらいいのか。
楽しみにしたら。
なんと・・・そうくるかぁ!
僕が思いつくようなメールじゃなかった。
そもそもデートに誘ってないじゃない。
でも。
そのメールなら、もしかして。
そう思えてしまうから不思議。
まったく思いつきもしないメールだけど、
彼女に指摘されて「こんなメールを出せば」と
言われてみたら。
「そう、そのメールです」
僕が求めていたのが。
そして、そのメールをもらったときの彼女のレス。
さすがに、妄想が入っているかもしれないけど、
いままではちょっと違ったレスが返ってくる予感。
「どうです?そういうメール、書けますか?」
「ええ、書いてみます」
彼女が教えてくれたあらすじで僕の言葉で書いてみた。
彼女に言わせると、自分の言葉じゃないと効果がないらしい。
できあがったメールを見せると、
「あら、いいじゃない」
ってお墨付きをもらっちゃった。
早速、その場で彼女に送ってみる。
この時間は彼女もお昼休みのはず。
送るとレスポンス良く返ってくる時間帯なんだよね。
でも・・・レスがない。
五分経過・・・もちろん、何か彼女がしているかも。
メールに気づかないのかも・・・。
10分経過・・・お昼休みの時間、あと5分で終わってしまう。
駄目だったのかな。
メールのレスを待っているのは、僕だけじゃない。
目の前でそのメールを教えてくれた彼女も待っている。
うーん、わざわざ会ってまで教えてくれたメールなのに。
レスすらない・・・なんか申し訳ない感じがして、
彼女を見たら。
あら、不思議。
彼女はにこにことしている。
うーん、レスがないって心配しないのかな。
なんて思っていたら、着信音・・・あれ?メールじゃない。
なんだ電話か。。。えっ、彼女?
レスはメールじゃなくて、電話でかかってきた。
いままで、そんなことは一回もなかった。
そして、その場で今日の7時、会うことが決まった。
初デート、それも誘ってきたのは、彼女から。
魔法だ!
メールマジックだぁ!
本当にびっくりした。
何をメールしても、社交辞令しか返さなかった彼女。
その彼女から、たった一通のメールでデートの誘いかせ来る。
魔法以外の何者でもないっ。
「すごい。このメール、どうやって考えたんですか?」
「ごめんなさい。この電子本なの」
そっと、一冊のプリンタ印刷された本を見せてくれた。
そう、その電子本に書かれていたのは、
その気がない女性をメールでラブラブモードにしてしまう方法だった。
それも一通のメールで。
「あ、それ、知っている」
そう。
メールの書き方をネットの中で探していたとき。
その電子本を売るセールスページを見つけていた。
「たった1通のメールで、女性を落とした」
本当かよ、多いんだよなぁ、こういうの。
えっ、そうんなうまくいくワケないじゃん。
だいたいよ9800円ってどういうこと?
普通の本の10倍もする意味がわからねぇ。
そう思って、その電子本は無視してしまった。
無視したはずが、今、目の前にある。
「ちょっと、見せてもらえますか?」
「ごめんなさい」
駄目だというのだ。
元々、彼女が尊敬する方が作った電子本。
勝手に見せてはいけないらしい。
「じゃ、売ってください」
素直に言ってしまった。
9800円。
ネットでじゃないと買えないってことなので、
ふたりでネット喫茶に行った。
カップルシート・・・入るの初めて、それも綺麗な人と。
どきどき。
で、ネットで購入してから、彼女の持っている印刷したものを
読ませてもらった。
なねほど、メールに対する女性の気持ち。
おおっーっと、いけない。
内容は書いちゃ駄目だよね。
彼女もそうだったんだけど、内容を勝手に公開するのは、
それを作った人に失礼。
つれない女性をメール一本でその気にさせてしまう、
たった一本のメールの書き方。
知りたい人は、僕がやったのと同じで、
この9800円の電子本を買ってね。
気になるでしょう?
僕がどんなメールを送ったのか。
一本のメールでデートに誘われてしまうなんて。
知りたくないですか?
あなたの常識を超えたメールの世界。
ありえないと言ってしまうメールテク。
本当にあるんです・・・知りたいかなぁ。
携帯メールという、今、一番活用しやすいツールを使って、
あなたをかわいい女の子がほおっておかない男にしてしまう。
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