「どうしてもメールが続かない」
彼は最初そんな悩みを打ち明けてくれました。
見た目は決して悪くない・・・と言うよりちょっとイケメン系とも言えるのに、
携帯アドレスを出してもメールが途中で途切れてしまう。
「うーん、女性の私からみたら、結構いい男よ」
「本当ですか?・・・付き合いたいと思えますか?」
「えっ、私が?」
言われてみて、確かに、と思ってしまいました。
一般論で言えばいい男の部類に入らないでもない。
でも、自分の彼氏に、と思うと「ごめんなさい」って言ってしまいそう。
なんて言うんだろう、恋が始まらない気分。
なぜって言われても説明はできないけど・・・
それから数分ほど彼の悩みを聞いた。
私も本音で答えていた・・・彼の気持ちになって。
「やっぱり、駄目なんですね」
あれ?
変だ・・・駄目じゃない。
ごく普通の話をしていただけなのに。。。
それも悩みを聞いていただけなのに。。。
最初の恋が始まらない気分がなくなっていた。
それどころか一緒にいるのが気持ちいい感じがする。
もっと一緒にいたいような。
「そんなことないよ。
私だって、あなたのこと・・・」
えっ、何、私、告白しているんだろう。
なんかこのままじゃ彼がいなくなってしまう気持ちがして。
「そんなの嫌だぁ」
自分の中でそんなことを叫んでいる何かがいるみたい。
信じられないけど、もしかして、彼とは出会う運命にあったのかな。
その日、ふたりで遅くまで飲んでいて、そして、結ばれてしまった。
後から、彼の噂を聞いた。
なぜか彼は多くの女性から一晩過ごしてほしいと望まれる男だった。
はじめに感じた、恋が始まらない気分というのは、彼が見せている
警戒心を解くテクニックだったらしい。
それを聞いて頭にきた。。。そして、電話で文句を言った。
「ひどいじゃない」
「ん?誘ったのはそっちだよね」
「そりゃそうだけど・・・」
「あ、別に嫌いになったのなら、あなたの連絡先消去しようか?」
「えっ、そんな・・・」
「もっともさ、僕から連絡したことないけどね」
「くやしいっ・・・でも・・・今日、会えない?」
彼と話していると優柔不断な最初の印象のまま話す。
でも、今は私がぞっこん状態になっている。
彼と会いたい、いますぐでも。
彼と会えない状態にするなんて、絶対無理。
もう、私は彼に依存してしまっているみたい。
きっと彼は私の運命の人なんだ。
今は、彼はまだ気づいていない。
私の方が先にきづいただけ・・・きっとそう。
もちろん、本当はわかっている。
理性では、単にそう思わせる何かが彼にはある。
それにひっかかっただけ。
それでも、気持ちは彼が運命の人だと決め付けている。
否定することすら絶対にできない強さで。
自分自身で縛っている・・・彼は運命の人だって。
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